2018.01/27 [Sat]
「ロマらしく」ってなんだろう

ある生徒さんに「もっとロマらしく踊れるようになりたい」と言われて、ふと考えました。
ロマらしい、ってなんだろう
WSの紹介に「よりロマっぽく」とか自分で書いてるくせに今更ナニ言うてるねん‼️ってつっこまれそうですが、あらためてそう言われてみると、ものすごく主観的な表現だなぁ、と。
テクニック的には、いろいろあります。例えば、
①9拍子リズムがしっかりとれてる
②骨盤を上下させる独特な動きがステップに自然に入る
③シミーやアンジュレーションみたいなベリーっぽい動きをしない などなど
でもね、、、ここ数年でロマ音楽自体がずいぶん変化し、今やDJ打ち込み系がメインだし、それにともなってダンスもヒップホップぽかったりバチャータもどきだったり、必ずしも②が事実ではないし、若いピチピチギャル(って死語?笑)は、ミニスカワンピにハイヒールでくねくね踊ってます。
そしたらもはや、9拍子がしっかりとれている、という原則に則ってさえいれば、なんでもいいの?
それをガイジンが踊ったら、フュージョンになっちゃわない??
♫♫♫♫♫
でもね、当たり前といえば当たり前ですが
ホンモノっぽいって褒めるのは、ガイジンだけなんだよね。
ロマの人は、ねーさん上手いねーとしか言わない。もちろん、その上手いの中に「それっぽい」って言うのも込みだとは思いますが、その「それっぽい」は、結局のところ、「細かいテクニックの積み重ね」じゃないかと最近思うのです。
(余談ですが、ロマの人に本当に踊り上手と思われると、踊る場所を譲ってくれて観客の輪ができてケータイで動画撮られるよ 笑)
♫♫♫♫♫
私のロマダンス友達に、ドイツ在住でロシアンジプシーを踊るYukoさんという方がいらっしゃって、いろいろ相談したり愚痴を聞いてもらったりしているのですが、ロマっぽいって何だろう、って問いかけたところ、彼女のお師匠さんの名言をシェアしてくれました。
『ロマじゃない人がロマのようには踊れないんだから、ロマじゃない人たちは最初から正しい知識を学ぶのが一番大事。そうしたら自分の個性と相まったロマダンスが生まれる。』
さすがのお師匠様!
ステージ用にショーアップしていない限り、本来のターキッシュロマダンスって、本当はごくシンプルなステップだけで構成されているのです。それに、耳慣れた音楽と聞き慣れた歌詞にあわせれ身振り手振りをのせて表現するわけで、よーーく知っている曲ばかりだからこそ、余裕が生まれて、そこに自分らしさが滲み出てくる。
多分、ロマらしく踊ろう!とかステージ映えしよう!とかリキむと、逆に離れていくところ。
何年前かな、エディルネのロマ祭りで、遠くのステージで地元の舞踊団の人達がパフォーマンスしているんだけど、人混みすぎて見えなくてつまんないので、外れで勝手に踊ってたら、ロマのおばーちゃんに、「あ、アンタの踊りの方がいいわ。見てるから踊っておくれよ」って言われたことがあるんだけど、そういうことなのよ。
ロマダンスは、即興が最強
なので、もっとロマらしく踊りたい、という彼女への回答は、だったら即興で素敵に踊れるようになりましょう!、、、なんだと思います。
そして、「群舞をロマらしく踊る/振り付ける」というのは、とても自己矛盾に満ちた課題のような気がします。
ただ最近、群舞振付と、ソロ即興は、ベツモノとして割り切ってもいいように思えるのです。
例えば、本来はソロの即興であったベリーダンスが普通に群舞として踊られるように。
あるいは、トルコの民族舞踊団が踊るロマダンスが、カルシラマとのフュージョンであるように。
今思うと、私の師匠でさえ、自分が即興で踊る時と、教える用振付では、スタイルも見せ方も違ったのです。
逆に言うとそれだけ、本来のロマダンスは群舞になりにくいんだろうなぁ。。。
、、、と言葉だけでは伝えきれないように思うので、次回WSでは、限りなく即興に近い振付をやることにしました。
去年ステージ向け振付を2つやったので、それとの違いを体感してもらえたら、私が言いたいことがちょっとは伝わるかな。
と、言うことで
ロマは1日にしてならず。
Mちゃんの名言w
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